ファミリー・トピックス

様々なニュースから、家族や恋人との話のネタになるようなものを月ー金でアップしてます

好きになれない人

芥川賞作家の吉村萬壱氏が、昨日のコラムに書いている。

「なぜだか分からないが、どうしても好きになれない人がいる。

 そういう人は、相手もこちらのことを十中八九嫌っている。

 もちろん互いに必要最小限の口しかきかない(一部抜粋)」

 (きのう東京新聞・夕刊・一部を抜粋)

吉村氏は最近も、好きになれない一人の若者と口喧嘩になってしまい、

最後は罵り合いになって決別してしまったそうだ。

もう二度と口を利くことはないだろうとまで書いている。

そして「すべての人と分かり合えるというのは幻想だと、この歳になって

改めて思い知った」と書いている。

 

確かにそういう人って、いる。

初めて顔を合わせてみて、どこかしっくり来ないというか、

会話も噛み合わないし、心が通じ合わない人って、いる。

昔、学校の先生に言われた「誰とでも仲良くしよう」という言葉を思い出し

道徳的に振る舞ってみても、やっぱり好きになれない。

私の職場に「私の特技は、誰とでも仲良くなれるところ」などと

公言している若い女性がいるが、どうにもウソくさい。

それは上辺だけで、一時的に仲良くやっているように見えるだけで

ちょっとした対人関係のスキルを身につければ、できる類いのことだ。

事実、彼女が陰で、まわりの人間の悪口を言ったり、嫌がらせをしていることを

私は知っている。

 

善人ぶって無理しても、偽善者になるのがオチだ。

吉村氏の言う通り「誰とでも仲良く」は幻想だとあきらめ、

好きになれない人とは、無理して好きにならなくても良いのではないか

必要以上の接触は避け、適度な距離を保って、無難に付き合っていけばいい。

ただ、露骨に嫌ってることをぶっちゃけたり

その人を無視したり、差別したりしてはいけない。

もしその人が困っていて、こちらが手を差し伸べることができるのなら

それぐらいはしてあげてもいい。

当たり前だが、相手も人間なのだ。

嫌いなことを認めた上で、人として尊重することは忘れてはならない。