「お一人様」市場
「お一人様」市場が広がっているという。
ラーメン店や「1人カラオケ」等は、若者たちの間で定着しているようだが
最近では「1人焼肉」や「1人ゴルフ」等も登場した。
何かの本にあったが
こうした傾向は、資本主義社会の行き着く自然な流れだという。
経済成長が衰退していくと
いわば「お一人様経済」とも言うべき社会に移行するのだとか。
つまり、景気や消費が落ち込まないように、
一人一人がそれぞれ家を買い、クルマを持ち、
家電を買うことで、日本経済は維持されるのだ。
「お一人様」市場は、いわば無意識の要請として生まれたのだと。
我々はその流れに抗わなければならない。
なぜならば、マーケットの要請に乗って、お一人様が増えた社会が、
私にはとても幸福な社会とは思えないからだ。
「お一人様」社会は、一時的には経済を支えるかもしれないが、
結果的に少子化に繋がり、さらに日本の人口減少が加速する。
国家は、いわば「お一人様スパイラル」に陥り
ますます、お一人様が増える。
「1人の方が気が楽…」などと言う人がいるが
それは周りに家族や友人、恋人がいてこそだ。
我々は、経済の無言の要請に乗っかってはならない。