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南スーダンPKOの日報問題

先週、南スーダンPKO部隊の日報問題を

テレビの討論番組で取り上げていた。

一言で語れば、南スーダン派遣部隊の日々の日記に「戦闘」という記述があるのを

防衛省のトップと大臣が隠蔽した、という事案だ。

そもそもPKOは「国連平和維持活動」という意味で、

かつては、内戦状態にある国の「監視団」という意味合いが強かった。

今は内戦が複雑化し「国民の生命を守る」という任務が付加され

より戦闘状態が想定される事態になっている。

 

日本は、自衛隊という「部隊」を派遣させて

昨年夏、安全保障関連法案が成立し、彼らに駆けつけ警護の任務が付加された。

そうである以上、日本はPKF(国連平和維持軍)であり

集団安全保障の責任を担う。

よって、戦闘で一般市民が巻き添えになりそうだったら

それを武力によって阻止しなければならない。

 

日本は憲法9条があるから、法律的な“建て付け”が本当に複雑だ。

「戦力を保持しない」という9条の立場では

自衛隊は戦力ではない」ということになっている。

戦力でない以上、戦闘には参加できない。

だから防衛省は、日報にあった「戦闘状態」という言葉に敏感に反応し

隠ぺいしようとしたのだ。

またPKO5原則でも、日本は「停戦状態にある国」にしか

自衛隊を派遣できないことになっている。

 

安倍首相は、今年の5月「自衛隊違憲だと言われないように

憲法を改正しよう」と語った。

確かに今の自衛隊の立場は不安定だ。

でも、だからといって、自衛隊を、米国のように

「戦力をもった軍隊」として認めることを、どれだけの人が望んでいるだろうか?

途上国で橋や道路を作ったり、

大災害に見舞われた時に救助活動にあたる自衛隊

多くの人が十分だと感じているではないか。

もちろん、今の世論がそうだと言ってるだけで、先のことはわからない。

今後の議論が待たれる。