「こどもの日」に思う
5月5日の、こどもの日。
東京新聞のコラムに、映画『フレンチ・コネクション』や『スケアクロウ』で
有名な俳優、ジーン・ハックマンの子どもの頃の話が出ていた。
彼が13歳の時、父親が突然、家を出ていった。
ハックマンはインタビューでこう語っている。
「通りで友達と遊んでたら、父親が車で通りかかった。
こっちに向かって何か手を振っているようだ。
父親はそのまま二度と帰ってこなかった」と語った。
そして、涙で声を詰まらせた。
そのあと質問者に「失礼、たった65年前のことだったので…」と詫びた。
ハックマンにとって、父が失踪したことは
65年の月日が流れても、忘れることができず
まるで昨日の出来事のように、鮮明に胸に刻まれていたのだ。
日本でも、子どもに対する虐待やいじめは後を絶たず、
子どもが犠牲になる事件も少なくない。
子どもの時に受けた傷は、大人になっても癒えず
もしかしたら、この子の将来を左右するかもしれないほど
重大な疾患となり得るのだ。
どうか、すべての親は、65年後の我が子が、
親のことで苦しまないように、肝に銘じてほしいと願う。