豊田議員について思うこと
都議選で自民党が大敗した。
高い内閣支持率を背景にした「安倍一強」のおごりが
そもそもの元凶だろう。
その敗因の1つに目を向けると、
1つは、秘書に暴言、暴力を浴びせた自民党の豊田真由子衆院議員だろう。
「このハゲ~!」「豊田真由子様に向かって言うのか!」
「死ね~、お前なんか生きててもしょーがねえだろ!」などなど…
まさに暴言の限りをつくしたドン引きの録音テープが公開され
豊田議員は、自民党から離党届を出すように指示され
現在は入院しているという
もはや彼女の政治生命は、このまま絶たれてしまうのだろうか?
私は、その対応には、少し疑問を感じている。
確かに、豊田議員のあの怒り方はまともじゃない。常軌を逸していると思う。
しかし、だからと言って、彼女がほんとの極悪非道の人間とまで
言い切れるだろうか?
彼女の口にした言葉がすべて本心とも思えない。
おそらくパニック状態のようになって感情のコントロールを失い
自分自身でも制御できずに、罵詈雑言を浴びせたのではないか。
豊田議員は東大、ハーバード大を卒業するほどだから、IQが高いだろう。
一方で、頭の良い人にありがちなEQ(エモーショナル・クオリティ=心の能力)の
低さを感じる。
感情のコントロールがうまくできず、他人への共感能力も弱い。
私の職場にも、豊田議員とよく似た東大出身の男性がいる。
ふだんは仕事熱心で、よく気が回るのだが、
ひょんなことで突然、感情のバランスを失い、怒りはじめるのだ。
結果、彼はそのたびに自分の評判を下げてしまい、出世が遅れている。
だが、そんな彼も、5回10回と、同じことを繰り返してるうちに学習したのか、
最近では、以前のような常軌を逸する暴言はなくなった。
つまり人間、歳をとると丸くなるのだ。
豊田議員のこうした欠点は、生まれつきのパーソナリティで
一生変わらないものだろうか?
私はそうは思わないし、
仮に、私の意見が性善説に基づく「甘い考え」だとしても、
少なくともあと1回は、豊田議員にやり直すチャンスを与えるべきだと思う。
本人もこれだけ痛い目に合えば、反省するだろう。
もともとのIQが高いにしても、努力なしには東大は入れない。
彼女なりに精一杯、真面目に生きてきた40年だと思うし
そこは認めてあげないといけない。
豊田議員のやるべきことは、しっかりと反省し、
自分に足りない部分に気づいて、自分を成長させることだと思う。
幸いにも、秘書が暴行を受けて大ケガを負ったという話は聞こえてこない
だから、自民党も、ここは懐の深いところを見せて
トカゲの尻尾切りをするのではなく、
本人にしっかり反省させて、
豊田議員を一人前の政治家に育ててもらいたいと、願う。