哲人のアドバイス
さすが日本を代表する哲学者のアドバイスは素晴らしい
…というか、心に響いた。
昨日の読売新聞『人生案内』に、10代の大学生からこんな相談がきていた。
要約すると…
『自分は医学部に進学したかったが、家の金銭的な面で
行きたかった学習塾に通わせてもらえなかった。
それなのに妹は今、学習塾に通っている。
私も、妹のように塾に通わせてもらっていれば
医学部に入れたのではないかと、どうしても考えてしまいます」とのことだった。
これに対し、哲学者の鷲田清一氏のアドバイスは、簡潔、明瞭である。
「自分と他人を比較するのは、正しい考え方とは言えません。
なぜなら、医師は人の命を預かる仕事で
どんな命も選別せずに、尊ばなくてはならない。
この命と、あの命のどちらが大事かと比較することなど、あってはならないこと。
妹をうらやむより、自分は本当に医師を目指す心構えができていたのかどうか、
胸に手をあてて問いただすことが先である」との趣旨のことを書いていた。
まさにその通りだと思う。
すべては本人の覚悟の問題で、
学習塾や、学習環境の良し悪しなど外因は関係ないのだ。